お気持ち海水浴場

なんか書きたいときに書きます。

図書館嫌いの「図書館学徒」の話

この記事は、klis Advent Calendar 2019 - Adventar18日目の記事です。


こんにちは klis17のあさりです。

ACに参加するのは3年目(去年→女オタクを辞めたかった話 - お気持ち海水浴場)ですが、klisACは今年が初めてです。緊張するね。
普段から無駄にあーだこーだ考えて生きてる人間なので、合法的にお気持ち表明ができるアドベントカレンダーは良い文化だなあと思っています。

ということで、klis Advent Calendar 2019の12/18分を担当させていただきます。
*「klis」とは何ぞやという方に説明すると、これは私の所属する「知識情報・図書館学類」という筑波大学の学類(いわゆる学科)の略称のことです。



さて、いきなりですが、皆さんは「図書館が好き」ですか?

これをご覧になっている方の多くはklis生だと思うので、「イエス」と回答する人が多いのではないかと思います。


しかし、少し前までの私の答えは「ノー」でした。
図書館情報学をえいやそいやするところに入った人間の回答とは思えませんね。わかります(CV.津田健次郎)。*1
その事情については追々。



とある事情で図書館学類に入学した図書館嫌いが、戸惑いながら2年間学び、ついに研究室バトルに挑む。
立ちはだかるプロ演、涙の基礎数Aを超えた先に待つのは、戦い(卒研)の序章。
挫折と希望、迫られる選択に新たな道。
これは、その3年間の軌跡――――――。

『プロ研究室バトル戦力外通告 お祈りを宣告された学生達』*2


なんか調子乗って凄そうな煽り文書いたけど本編とは関係ないです
詳しく話すと長くなりそうなんで、KAのレポートより少ない文字数に纏めます





目次

『プロ研究室バトル戦力外通告 お祈りを宣告された学生達』

なぜklisに入ったのか


私はklisに後期試験で入学しました。
前期は違うとこ志望だったんですけど、逆転不合格をしてしまって。

TwitterのオタクゆえにSNSの運用や効果に興味があった」ため、後期の志望校をここにしていたわけです。
というのが理由の1つ。

で、klisの後期入試って(今はわからんけど)、試験内容が [センター試験の結果900点満点+小論文200点] なんですよ。後期ってどこも面接とか小論が多いんですが、私はどちらも苦手で…「ここの点数配分実質セン利じゃん!」というが決め手でした。
klisだと特に、こんな動機で受けたような人間が受かってしまっている状況をあまりよく思わない方もいらっしゃると思うので、その点はこの場で謝罪しておきます。ごめんなさい……

前述した通り前期試験に落ちた私は、東大志望や一橋志望に紛れて何か知らんけど後期で拾って貰えて、ここに腰を据えることとなったわけです。
点数開示してないけど、話聞いてる感じ多分合格者内で最下位だと思います…



図書館が好きではなかった

こういった話すると皆さんに怒られそうなんですが、私は図書館があまり好きではありませんでした。
静かすぎるし、好きな時に飲みもの飲めないし、なんか緊張して落ち着かないし、特に用がない。

小学生の頃からパソコンに齧りついてるようなオタクだったので、本と呼べるものは基本的にマンガかラノベしか読まなかったんですよね。小学校の朝読書でさえも『涼宮ハルヒの憂鬱』や『えむえむっ!』を読んでたクソオタクでした。

だからわざわざ興味のない本がいっぱいあるところに行こうとは思わなかったし、あまりに静かすぎる空間は逆に居心地が悪く感じてどうも苦手でした。
あまり近寄りたい場所ではなかったから、受験勉強をしに図書館へ行く、ということすらなくて。
だから図書館が好きではないというか、「図書館に行く気がなかった」の方が正しいかもしれません。

たいへん!

そんな奴がklisに来てしまったわけです。
授業が始まるまでは「図書館の授業か……」なんて不安な気持ちになっていましたが、この気持ちはいろんな意味で裏切られました。


図書館の授業、ぜんぜんない。


klisの1年次科目って、プログラミングとか数学とか哲学とかそういうのが多いんですね。文理融合な学問なので仕方ないんですが。
科目名に「図書館」って入る授業1個くらいしかなかった気がする。

私は数学が嫌すぎて(センター数学平均以下)文系に逃げてきた人間なので、必修理系科目の数々は本当にキツかったです。

2年生でもそんな感じで文理融合学類らしく文系科目も理系科目も色々受けて行ったんですが、2年の冬に壁にぶち当たりました。

やりたいことがない

2年の冬に主専攻配属希望がったんですが、私はこれをギリギリまで決めかねていました。

2年間学んできても、「これは本当に面白かった!これで研究したい!」と思うことは見つからず。
入学当初はSNSについて学びたいと思ってたけど、それもあまりピンと来ませんでした。
そのあたりの話は4月に書いたブログで言及しています。
aka-ota9.hatenablog.com

先月に主専攻の配属調査があり、無事に第一希望の専攻に配属されました。
ただ、入学した頃から専攻をどこにするかずっと決めかねていて、選び方は結局消去法で。
なぜなら、この学類でやりたいこと、学びたいことがはっきりしていないから。

1年もしないうちに卒業研究のテーマと研究室を決めなければならないのに、やりたいことがない。
「自分はいったいここに何しに来たんだろう」と思っています。
このままじゃ、この4年間はただの「大学卒業」という肩書を手に入れるための時間になってしまうな、と。

うちの学類は推薦で入ってくる人が多いし、こんな学類名なので前期試験で入ってくる人もklisになんらかの目的意識をきちんと持ってい入ってきている人が多いんですね。
だけど私は後期で流れ着いた人間なので、プカプカと2年間「とりあえず単位だけ取ってきた」という状況。

とりあえず唯一興味のある分野で卒研やりたいな、と思い、その研究室がある専攻に進みました。

開幕

専攻に分かれて授業を受けるようになり、1,2年よりも図書館に関する授業が増えていきました。なんかどの授業受けても粘土板の話してた気がするね。
3年次のわたしは、徐々に図書館にも理解というか良さみたいなのを見出しはじめてきていたんじゃないかな、と思います。


そんななか10月についに開幕した研究室バトル。
手順としては
①各研究室の募集要項公開
②10月中ばから面談開始
③10月中ば〜末にかけてhope(despire)に随時希望登録
(この間に多くの研究室では配属可能な人にのみ「内定」が出される)
④11月頭に配属決定
です。

各々が行きたい研究室にアポを取って面談して希望出して…という感じです。
なんか就活とかにも近いかもね。

このバトル、何がアレかってこの「hope」とかいうシステムがけっこう残酷なんですよ。
学類の人間が今何人ここを第一志望にしてて何人ここを第二志望にしてる、っていうのがもう1分単位でリアルタイムで反映されちゃう。

登録期間は1週間ちょっとくらいなんですが、「朝起きたら第一志望の研究室の希望者数がとんでも無いことになってる!」とかザラで、休み時間のたびにページ更新するとどこかしらの希望者人数が変動してて、いや〜怖かったあ。


そしてわたしは、興味のあった分野の研究室2つにアポを取り、面談をしました。
面談ではA先生から「B先生の方があってる」と言われ、今度はB先生から「A先生の研究室の方があってる」と言われ、私はどっちに行くべきなんですか…?このまま二つの間に挟まれてどっちにも取ってもらえないのでは…?という状況に。

結果として片方にはお祈りメールを送られ、もう片方は「自分の行きたい研究室はここではないかもしれない」と思ってしまったため、自分の周りはみんな着実に内定をゲットしていくなかで、路頭に迷ってしまいました。
残された面談期間はあと4日。2箇所しか面談に行かなかったから、いまから他の研究室を志望することもできない、という状況。たいへん!


そこから何人かの先生に急いでアポを取って滑り込みで面談させていただき、「当初考えてた分野ではないけどこの先生のところでやりたいな」という研究室に配属させていただけることになりました。
期間ギリギリだったので内定はもらえずいきなり配属本決定だったけどね。


詳しい話はこの場では言えないので個人的にでも聞いていただければと思うのですが、今回得た教訓みたいなものを書いてこの話は終わろうと思います。

・アポは早く取りましょう
→割と早くメールを出したほうですが、先生方は忙しいのであっという間に予定が埋まってしまいます。先生にもよると思いますが、早いタイミングで面談した人の方が有利な場合もあるんじゃないかと。「面談希望者は〇日までにメールをして下さい」と締め切りが設定されている研究室もあります。

・面談を優先させる
→上で書いたのと関連するんですが、「教授と予定が合わなすぎて、早くメールを出したのに面談はかなり後に無理やり入れる形になってしまった」ということがありました。面談自体も途中で次の人が来て打ち切られる形になってしまったので、サークルのMTを休むなどしてもう少し早い時期にやっておきたかったな〜というのが個人的な反省です。

・相性が大事らしい
→自分のやりたいこともさることながら、私の場合は先生との相性がはっきり分かれるなーという感じでした。面談の際に「自分はここで1年間過ごしていくんだなあ」ということをよく考えながら話すと良いんじゃないかなと思います。
自分より上の先輩方を見ていると「やりたい分野だけど先生と合わなくて辛い」という話がちらちら聞こえてくるので、相性って結構大事みたいです。

・面談は色々なところに行きましょう
→最初から絞りすぎると、そこに行けなかった場合に路頭に迷ってしまいます。面談期間内でも「○日以降は面談受け付けません」という先生もいらっしゃるので、早いうちに色々回っておくと良いと思います。

私は滑り込みでオフィシャルな研究室配属期間内にバトルを終えることが出来ましたが、知り合いのうち何人かは結局どこにも配属できず、配属本決定の掲示が出された裏でバトル第2ラウンドの火蓋を切って落とさざるを得ない状況になっていました。一度配属期間が終わってしまうと、選択肢は大幅に減ることになります。
先生方も忙しいので「興味がないところにもとりあえず行け」とは言いませんが、面談が出来る時に3か所以上は行っておくと良いかと思います。



おわりに(ポエム)(お気持ち表明)(長い)(食玩についてるラムネくらいの立ち位置)

今は自分が行きたいと思っていた分野ではない研究室にいますが、ここでやりたいことも見つかりそうだし、ここに配属されて良かったなと思います。

また、あれだけ好きじゃないと思ってた図書館も、3年も経てば自分なりに「ここがいいな」って思えるところが見つかってきています。

今年の初めは「やっぱりここの学類来たの間違ってたかな」なんて思ってたけど、今は来てよかったって胸を張って言えるし、図書館嫌いに「図書館で卒研書こう」と思わせたklisの環境や学びは、きっと自分にとって良いものだったんだろうと思います。

そりゃ最初から図書館好きとして入学していた方が楽しかったんでしょう。もっと深く、意欲的に学べていたかもしれないし、学類としてもそういった人材が求められていたのだと思います。

だけど、ここで私は今まで遠ざけていたもの、図書館と、少しお近づきになることができました。
今まで0だった興味を1にはできたんじゃないかなって。
それだけで自分がここに来た意味はきっとあったんだろうと、今はそう感じています。

それに、図書館に興味がなかった奴が図書館について考えるって実は結構すごいことなのかもしれません。
だって周りはみんな図書館に少なからず興味がある人ばかり。
そのような状況下だからこそ、「図書館を利用する大学生」という立場だけでなく「図書館に全く興味がない人、図書館をほとんど利用しない人」の目線でも物事を考えられるんじゃないかな~そうであってほしいな~~………と考えています。

何が言いたかったというと、『図書館嫌いの図書館学徒』だった2年半前の自分に向けて、あなたの選んだ道はきっと間違っていなかったし、ここに居ていいんだよ と伝えたいです。ということ。




そして、卒業研究に追われているであろう、ちょうど1年後の自分へ








あなたは「図書館が好き」ですか?











STAFF(いつもの)

  • 書いたひと あさり
Supported by
  • 読んでくれたひと (ありがとう)
  • ぜろなな@seventy219さん (研究室バトルにおきましてはたいへんお世話になりました)
  • どらごんそーど各位 (1年の頃から仲良くしていただいているklis17の面々)
  • 3年間いつも一緒に授業を受けてくれているみなさん (助けられております)
  • noobeats(出演DJの半数近くがklis所属のサブカル系クラブイベント)(次回2/1開催 下のリンクから参加登録してくれたら嬉しい)

2/1【土】12:00~ noobeats - 4打目 #noobeats_DJ - TwiPla

Special Thanks
  • klis関係者の皆様


ところで今期のテストが結構ヤバそうでたいそう焦っております。卒研うんぬんとか言ってる前に3年の単位取り切りたいんだけど…………
あとレポートの文字数超えちゃったや

*1:少女☆歌劇レヴュースタァライト見てください

*2:ちなみに今年の『プロ野球戦力外通告』は2019年12月30日(月)よる10時~放送だそうです プロ野球戦力外 通告クビを宣告された男たち|TBSテレビ